性病を放置すると大変なことになる

性行為などによって感染する病気を性病や性感染症などと呼んでいますが、こうしたものは実は初期の段階では自覚症状がない場合が多く、ストレスなどで身体的な抵抗力が低下したときになってはじめて感染していたウイルスなどが体内で暴れだし、さまざまな症状をもたらすことがあるという、ひじょうにやっかいなものです。
例えば、ヘルペスウイルスの感染によって起きる性器ヘルペスは、性行為をしたその日から発症することはほとんどなく、たいていは数日経ってから、水ぶくれのようなものが性器にできるという症状として最初に現れます。
このような水ぶくれはまもなくつぶれて、その周囲がただれて赤くなってしまうほか、放置しておくと水ぶくれがある部分に強烈な痛みを感じて、ときにははトイレに行けなくなってしまうほどの激痛になることもありますので大変です。
また、発熱や足の付け根のリンパ節の腫れなどがみられることもあり、特に女性の場合には、ぼうこうや子宮までヘルペスウイルスに冒されてしまうこともあります。家庭のなかでは女性から免疫が未発達な赤ちゃんにまでさらに感染してしまうこともあります。
このようなヘルペスの症状が現れた場合には、バルトレックスのような抗ウイルス薬をただちに服用することが薦められます。バルトレックスは、ウイルスの増殖を妨害する作用があるため、服用することによって症状が抑えられ、治癒が早まるのです。
バルトレックスは薬局・ドラッグストアなどで気軽に買えるものではなく、国内であれば医師の処方箋があってはじめて取得できるというのが原則になっていますので、産婦人科や泌尿器科などに出向いて処方をしてもらう必要があります。そのほかには、少量であれば個人輸入のかたちで海外から購入するという方法もあります。

バルトレックスの成分について

バルトレックスは、ヘルペスウイルスにすぐれた効き目のある医薬品として、イギリス発祥のグラクソ・スミスクライン社が製造・販売しているものです。
ヘルペスウイルスは、はじめに感染すると、感染したのと同じ体の位置に疱疹(水ぶくれ)を生じさせるという特徴があり、しばしば痛みやかゆみをともないます。
このヘルペスウイルスは、ヒトの体内にある細胞の表面に取り付いて感染すると、DNAだけの姿となって中心部の細胞核にまで入り込み、ウイルス遺伝子を複製するように誘導します。複製が終わって充分に増殖すると、今度は細胞の外に抜け出して、ふたたび体内をめぐって別の細胞に取り付き、さらに増殖を続けます。
バルトレックスの有効成分は、体内でリン酸化というはたらきを受けると、ウイルス感染した細胞核の内部に取り込まれ、ウイルス遺伝子の複製の際に活動している酵素が他の物質と結合するのを妨害します。この作用によって、ヘルペスウイルスはそれ以上増殖することができなくなるため、ヘルペスウイルスが原因であるヘルペスという病気を治療することが可能となるのです。
バルトレックスの有効成分がリン酸化する過程では、また別の種類の酵素が必要となってきますが、その酵素はウイルス感染した細胞から発生する特有のものですので、通常は他の正常な細胞に対してまで余計な副作用などをもたらすおそれもなく安全です。このことを選択性と呼んでいます。
ただし、腎臓病をわずらっている人については、この有効成分が体内で代謝される過程で生じた活性代謝物によって、ふるえ、ろれつがまわらない、幻聴、昏睡などの副作用の症状が出る可能性がありますので、バルトレックスの服用は慎重にしたほうがよいとされています。